=東御廻り=

知念大川(ちねん うっかー)


テダ御川
知念グスクに付随する井泉でした

大川の上にある拝所 案内板


知念城跡の西側にある泉です。背後にあるウファカルと呼ばれる場所は玉城地区の「受水・走水(うきんじゅ・はいんじゅ)」と並んで、沖縄での稲作発祥の地とされており、沖縄民族の祖先といわれる "アマミキヨ" が渡来して住みついたと伝えられています。"アマミキヨ"というのは、琉球の開闢神でアマミキヨ族の呼称です。九州から奄美を経て沖縄に渡来した種族、アマミ(奄美)のキヨ(人)という意味があります。琉球最古の歌謡集『おもろさうし』には、「アマミキヨ」と「シネリキヨ」の2神が日神に命じられて島々と人間を造った神話にもとづいています。

『中山世鑑』(1650年)には「アマミキヨが知念大川後ろの田と玉城の受水走水に稲を蒔いた」と記されています。このことから、知念大川は琉球国王が自ら参拝する聖地とされ、知念や玉城の霊地をめぐる行事=東御廻り(あがりうまーい(注))の拝所の一つとなっていて沖縄各地から多くの参拝者が訪れています。


写真のように湧水がコンクリートで覆われているのは、近年まで知念集落の簡易水道として利用されていた名残りだそうです。



(注)東御廻り…琉球王朝時代に、国王が創造神・アマミキヨが二ライカナイから渡来して住みついたと伝えられる霊地を巡拝する行事で、王国の繁栄と五穀豊穣を祈願する行事として始められたといいます。その後、民間へと広まっていったそうです。守礼門と首里城歓会門の中間にあり、現在は世界遺産になっている「園比屋武御嶽(そのひゃんうたき)」で旅の安全を祈願してスタートし、そこから首里から見て太陽の昇る方(東方/あがりかた)、つまり現在の南城市佐敷、知念、玉城方面へと聖地は続いていきます。



地図をご覧になる方はコチラから ⇒ 知念大川 国道331号線の久美山バス停の少し西に山側に入る坂道があります。「知念大川」400メートルの標識が目印です。駐車場もあります。知念城跡から歩いて降りる近道もありますが、この道は滑りやすいので、雨の日などには避けた方がいいでしょう。



◎このサイトでご紹介している「東御廻り」の史跡などです。(タイトルをクリックしてください)

・園比屋武御嶽 ・御殿山
・与那原親川 ・場天御嶽
・佐敷上グスク ・テダ御川
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