=浦添八景=

為朝岩(わかりじー)





為朝岩は、浦添城跡の東の端にあります。別名、ワカリジー(分かれ岩)ともハナリジー(離れ岩)ともいわれ、「稜線から離れて突き出た岩」という意味があります。浦添八景(注)のひとつです。浦添市で実施している「てだこウォーク2018」の浦添八景コースの写真に「ワリカジー」という説明がありましたが、これは間違いです。

岩は琉球石灰岩で、高さは13メートル、頂点の標高は148メートルあります。読谷村や知念岬まで一望できるそうですが、岩の周囲は腰の高さほどの雑草が茂っており、ハブがいると怖いので近づけませんでした。

「為朝岩」の名は、うらおそい歴史ガイド友の会のHPによると、大正初め頃に浦添小学校に赴任した校長先生が命名したそうです。しかし、浦添市民でもこの岩の存在を知らない人も多いようで、「あの岩は何ですか?」と私の所属するサークルの皆さん(浦添市民も何人かいる)にたずねたところ「昔から あるけれど、何という名前だったかなぁ〜」という返事でした。近年、風化が進み、いつ崩れてもおかしくなかったそうですが、平成26年春、総工費2500万円をかけ風化防止工事が完了しました。そんなにお金をかけて修復したのに、市民が知らないなんて悲しいですね。

しなやかに 風の伝説 かたらせて 為朝岩は 凛として立つ

なお、為朝の名がついたのは、沖縄に為朝伝説があるからだと思いますが、名付けられたのが大正時代だそうですから、源為朝とは関係なさそうです。為朝と言えば、源平の時代に鎮西八郎為朝と名乗った暴れ者で弓の名手として知られています。為朝伝説が本当なら、この岩の上から矢を放ったら首里城まで届いたなんて逸話があっても不思議ではありませんが、そういう話はないようです。沖縄の為朝伝説は、本土の義経=ジンギスカン説のようなものかもしれません。為朝伝説を詳しくお知りになりたい方は、⇒ コチラから

(注)浦添八景…平成26年10月、昔ながらの風景や市民の生活との関わりが説明できるものという観点から、未来に残したい浦添市の原風景を募集して決定されたもの。
浦添八景に選ばれたのは次のとおり
浦添グスク
浦添ようどれ
為朝岩(ワカリジー)
当山の石畳=宿道「普天間参詣道」
伊祖グスク
亀瀬(カーミージー)
杜の美術館=浦添市美術館
安波茶橋=宿道「中頭方西海道」

為朝岩の地図をご覧になる方は ⇒ コチラから。 ようどれ館でもらった浦添城跡のパンフレットには、城跡の広場から為朝岩まで道がついていたので行ってみましたが、雑草が茂り悪い予感がしましたので、途中で引き返しました。公園管理事務所の方に聞いたら、「危ないので、行きたい人は自己責任で行ってください」と言われましたので、安全を考え、岩の北側にある浦添城下霊園墓地から行ってきました。地図の赤印の場所(曲がり角に「売墓50万円」の看板あり)を左折し、最初の分岐を左へ。道が狭くなる手前の金網フェンスの前が広いので、車を止めることができます。霊園の係員がいたら、駐車のお断りをしてください。


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