シグルガー








この湧き水は、ぐしともこ著「おきなわ湧き水紀行(注1)」を読んで見に行ったガーです。ネットにも詳しい情報はありません。

玉城朝薫(たまぐすくちょうくん 注2)の組踊に「銘苅子(みかるしー)」という演目があります。あらすじは次のとおりです。

畑仕事の帰り道、農夫の銘苅子は、泉の近くを通ると美しい天女が水浴びをしていました。銘苅子は羽衣を見つけ隠してしまいました。羽衣がない天女は天に帰ることもできないので、仕方なく銘苅子の妻となりました。
年月が経って、2人には男の子と女の子に恵まれました。ある日、天女である母は子どもたちが歌う子守歌から、羽衣が家の中に隠されているのを見つけ天に帰ります。子ども達は翌朝、母がいなくなったことを知り泣き叫びます。次の日から、兄妹は、毎日母を捜し歩きます。銘苅子は「母は、天からやってきた人だから諦めるように」と言います。
そこへ首里城の使いの者がやって来て「銘苅子の妻が2人の子どもたちを残して天に上ってしまったという噂が王宮まで届いた。それを聞いた王様は、兄は成長したら取り立て、妹は城内で養育し、銘苅子には士族の位を与えることにした」と言います。それを聞いた銘苅子親子は、大喜びしました。メデタシ、メデタシ。

全国津々浦々に伝わる天女伝説の一説です。沖縄には、この話が あちらこちらに残っています。私が耳にしているだけでも、宜野湾市の森の川(むいぬかー)、銘苅のカー、与那原の親川(うぇーがー)、南風原町の御宿井(うすくがー)、西原町には烏帽子井(ゆぶしがー)があり、宮古島にもあるということを聞いたことがあります。
この天女伝説が伝わっている銘苅のカーが、「シグルガー」なのかはどうか分かりません。しかし、「シグルガー」は、那覇市銘苅に残されている唯一のガーなので、この物語の舞台になったのかもしれません。メデタシ、メデタシかどうかは、何とも言えませんが…。

昔々、琉球では、美しいお母さんは神隠しに遭うことが多かったようです。その物語のウラは、王様や領主様が一目ぼれした女性を権力ずくで無理やり側室にしたのでしょう。お母さんは、家族から身を隠す前に側室となる条件として、夫や我が子の将来を王様にお願いしたのかもしれません。その条件とは、夫と男の子は士分に取り立てること。女の子は幸せな結婚をさせるため王宮へ参内させることだったのでしょう。そのため、県内各地には、お母さんは天女で、突然いなくなったのは天に上ったからという天女伝説がたくさ〜ん残っているのかもしれません。こんなことを言うと「キミには、夢がないネェ」とお叱りを受けるかもしれませんが…。

シグルガーの住所は銘苅2丁目ですが、新都心「おもろまち」のすぐ近くで、新都心公園の北、佐川急便の倉庫の東に当たります。この道はGoogle mapには出ていません(航空写真なら道が確認できます)。
水は透き通るようにキレイです。沖縄戦の被害の大きかった地区です。よく、戦火を免れ無事に残っていたものだと感慨深いものがあります。

(注1) おきなわ湧き水紀行…沖縄各地の樋川、井戸を紹介している。ボーダーインク社刊、1,600円
(注2) 玉城朝薫…中国からの冊封使をもてなすために踊奉行に1718年任命された。詳しくは ⇒ コチラから

ここを右へ ここを降りて右へ
ガーの横には拝所もあります 備え付けの柄杓で水も汲めます


地図をご覧になる方はコチラから ⇒ シグルガー 通りの入口に車止めがあるので、歩いて行ってください。車は新都心公園の駐車場へ。


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