内金城嶽(うちかなぐすくたき)


内金城嶽

内金城嶽

内金城嶽

嶽


内金城嶽は那覇市首里金城町にあります。沖縄戦を辛くもまぬがれた推定樹齢2〜300年といわれる大アカギ横の拝所です。拝所といっても社殿があるわけではありません。ここは神に祈りを捧げる場所です。沖縄では森や木、石などを神として崇拝する風習があるのです。地元の住民が立てた手書きの看板によると、「340年前、この森を通る度に村人が霊気に打たれるので、これはただ事ではないと琉球王府に願い出て拝所を置き、神々と王府の交流の場となった」と書かれています。

現地の碑文には次のとおり記されています。
内金城嶽(うちかなぐすくたき)
1978(昭和53)11月14日
那覇市指定有形民族文化財
古い記録に登場するこの御嶽の起源は、大変古いと言われています。「琉球国由来記」には、茶湯崎村(ちゃなざきむら)(現松川)の項に記され、真壁大阿志母良礼(まかべのおおあむしられい)が仕えていた事がわかります。神名は、東側の大嶽がカネノ御イベまたはモジヨルキヨノ大神、西側の小獄はイベツカサ御セジと伝えられています。また、この御嶽は一般にフェーディン(拝殿)と呼ばれています。
9平米程の広さをやや丸く石垣で囲い、正面に直線のマグサ石をかけた石門の形になっています。石囲いの中心には神聖とされる大木(アカギ)があり、その下に三個の石が立てられるという、沖縄独特の御嶽の形式です。また、小嶽には年中行事の一つで、旧暦の12月8日に行われる鬼餅節(ムーチー:月桃の葉に包んで蒸した餅)の由来伝説が伝えられています。
那覇市教育委員会

鬼餅節の由来伝説とは、次のような話が伝わっています。
「昔、首里城の近くに仲の良い兄と妹が住んでいたんじゃと。ところがあるとき、兄は突然、鬼になってしまい、村の人々や家畜を食い殺すようになってしまったんじゃよ。
兄をどげんかせんといけんと思った妹は、鬼が好む鬼餅(ムーチー)を作り中に鉄でできた釘を入れたのじゃ。妹は兄を崖っぷちに呼び出し、餅を兄にすすめたんだけれど、餅には鉄釘が入っているので、いくら鬼といえども兄はなかなか噛み切れなかったのじゃ。しかし妹は平気な顔をして、鉄の入っていない餅をパクパクと食べはじめた。
それを見て驚いた兄は、ふと膝を立てていた妹の下半身を見たんじゃ。そして「お前の下の口はどうなっているのだ?」と尋ねた。すると妹は「上の口は餅を食べる口、下の口は鬼を食べる口じゃぁ〜」と言うやいなや、着物をまくりあげて兄に迫ったんじゃと。
驚いた兄は足を踏み外し、崖から落ちて死んでしまったそうじゃ。妹が鬼となった兄を退治した日は旧暦12月8日。沖縄ではその日を厄祓いの日として、鬼餅を作って食べることになったそうな。大嶽・小嶽は、その兄妹が住んでいた家があったところで、大嶽には兄を、小嶽には妹が祀られているのだとさ。おしまい(日本珍スポット100景を参考にしました)。」



案内碑 大アカギ
案内碑 大アカギ


地図をご覧になる方はコチラから ⇒ 内金城嶽 石畳道からも、赤マルソウ通りからも行くことができます。金城町の石畳も見学するなら、首里城公園の有料駐車場に止めて歩いたほうがいいでしょう。


  ナビゲーションはトップページにあります。

   TOPページへ

Copyright © 2015 ハイホーの沖縄散歩 
logo