雨乞嶽(あまごいたき)


雨乞嶽



雨乞嶽は、首里城の南、那覇市首里崎山町にある首里カトリック教会の近くにあります。地元ではアマグイウタキと呼ばれ、国王が自ら雨乞いの祈願をされたことで知られています。雨乞いの御嶽は各地にありますが、琉球大学の山里純一教授によれば、『琉球国由来記』(注)には「此嶽、大旱之時、為ウ。聖上、有行幸也」(巻5?34)とあり、大干ばつのときは、この御嶽に国王が行幸することになっていたそうです。カタカナの「ウ」で表示したのは、「あまひき」という漢字。雨かんむりの下に「号」の上が「口」ではなく「一」。意味は雨乞い。下記の「ウ壇春晴」も同様。

周辺は公園のような広場になっており、私は昼に行きましたので見ることはできませんでしたが、展望広場からは那覇市内の夜景を眺めることができ、首里八景のひとつに数えられているそうです。視界は広く、天気が良ければ東シナ海方面まで望むことができるようです。

(注)『琉球国由来記』…琉球王国の王府が編纂させた地誌。王府が編纂した体系的な最初の地誌といわれています。


現地の案内碑には、次のとおり記されています。

那覇市指定文化財(史跡) 昭和51年(1976年)4月16日指定 
雨乞いの行われた御嶽は沖縄各地にありますが、
ここは俗に 「 アマグイウタキ 」 と呼ばれ、
干ばつの打ち続く時に王様が自ら家臣たちを率いて
この御嶽で雨乞いの祈願をされました。
マーニ ( クロツグ- 南西諸島に自生するヤシ科の植物) の生えた小さな丘を、
低い石垣で丸く囲んで聖域とし、石敷きの壇に香炉が設けられていました。
また、ここから南西方向への眺望の広がりは見事で、
首里八景の一つとして 「 ウ壇春晴 ( うだんしゅんせい ) 」
( 春雨の合い間に雨乞いの丘からの眺望が素晴らしい ) とうたわれています。
歴史散歩の道『ヒジガービラまーい』
  那覇市教育委員会 平成5年(1993年)3月設置




展望 案内碑
高台なので展望がよい 案内碑

雨乞嶽全景

円形の石垣に囲まれた雨乞嶽全景

地図をご覧になる方はコチラから ⇒ 雨乞嶽 

 

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