牧港(まちなと)ガー





国道58号線、牧港南交差点から南に200メートルほどのところにあります。2本目の信号を東に入った道路から下がったところにありますので、気がつかないと通り過ぎてしまいます。金属フェンスの扉のロックを外して開け階段を降ります。

「うらそえナビ」などによると、かつて、夕方になると水浴びをする人で賑わったというマチナトガーは、またの名をシマヌカー、ウブガーとも呼んだそうです。お正月の若水(注1)が汲まれた湧き水は美味しく、美味しいエビまで獲れたのだとか。昔、西側にあった闘牛場(うしもー)で観戦しながら こちらの水を飲んだりしたそうです。



流れ出た水は、少し離れた池(くむい)に流れ、そこでは洗濯や牛馬の水浴びをしたあと、田んぼに注がれるそうです。戦前は近くに軽便鉄道(注2)の駅やバス停もあり、住みやすい場所でもあったようです。戦後は簡易水道の水源となっていました。

現在は、水も濁っており、透明度は全くありません。また、ガーの周囲はコンクリートで塗り固められ、モーターのような機械も壊れているようです。昔の姿を知りませんが、とても水浴びができるような雰囲気はありませんので、昔の面影はありません。帰るときは開けた門のロックを元に戻します。



なお、沖縄では湧き水のことを「カー」と言います。漢字で書くと「川」ですが、川ではなく湧き水です。〜ガーと濁って発音することもあります。「流れる川」のことは「カーラ」といいます。湧水を引いてきて水を蓄えるところは「ヒージャー(樋川)」といいます。

(注1)若水(わかみじ)…若水とは、元旦の日に初めて汲む井泉の水。家族の健康を祈願するために仏壇やヒヌカンと呼ばれる火の神に供えます。
(注2)軽便鉄道(けいびんてつどう)…戦前に沖縄県が沖縄本島内で運営していた鉄道のこと。那覇市から嘉手納町までは嘉手納線として運行し、県民からは「ケイビン」「ケービン」と呼ばれていた。戦争の激化で運行を停止し、その後の米軍上陸によって鉄道施設は破壊された。





地図をご覧になる方はコチラから ⇒ 牧港ガー 浦添市牧港2-44-1


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